多くの人にとって、沖縄といえばエメラルドグリーンの海と長閑なビーチの風景を思い浮かべることが多いでしょう。しかし、今回の「沖縄ハーバービューホテル」での滞在を通して、私たちは日本の最南端に位置するこの県のもう一つの素顔——琉球の歴史的遺産、豊かな食文化、そして那覇の街に流れるゆったりとした日常の空気感——を再発見することとなりました。
海岸線を超えた島の魅力を体験したいと願う旅行者を温かく迎える同ホテルは、昨年開業50周年という大きな節目を迎えました。客室、レストラン、ロビー、プール、そしてクラブラウンジの全面リニューアルを実施し、創業以来受け継がれてきた控えめで心のこもったホスピタリティと沖縄らしい情緒はそのままに、新たな章へと踏み出しています。
漂う空気感の変化
旅の始まりとなった那覇空港から、伝統と革新が見事に調和した空気感を体感することができました。モダンで効率的でありながら、沖縄ならではのアイデンティティをさりげなく感じさせる空間です。東京の目まぐるしい喧騒から解放され、降り立った瞬間に空気感がガラリと変わったのを感じました。
空港から車でわずか15分ほどで、数年前に滞在したことのある沖縄ハーバービューホテルに到着しました。リニューアルによって新鮮な洗練さが加わりつつも、沖縄に深く根ざした温もりと地域性が大切に受け継がれていることに深く感銘を受けました。
スタッフの温かい笑顔に迎えられ、リフレッシュされたプール、工芸品やギフトが並ぶショップ、レストラン、そして情緒あふれる客室など、生まれ変わった館内を案内していただきました。琉球の伝統的な染め物にインスパイアされた色彩や、月桃の柄をあしらったカーペットが、コンテンポラリーなデザインと調和しながら島の伝統を美しく表現しています。

クラブラウンジとプールサイドのエンターテインメント
館内ツアーを終えた後は、新しく生まれ変わったクラブラウンジへ向かう前に、プールでひと泳ぎしてリフレッシュ。那覇市内でも屈指の広さを誇るクラブラウンジは、沖縄の街並みを一望するパノラマビューとともに、お酒や軽食を味わいながら至福のひとときを過ごせる贅沢な空間です。
魅惑的なワインのラインナップにも惹かれましたが、まずは沖縄を代表するオリオンビールをグラスに注ぎ、充実したブッフェから小鉢をいくつか選んで夕暮れの宴をスタート。なかでも豚アグーのしゃぶしゃぶや牛サンドイッチ、そして目移りするほど豊富なスイーツの数々が印象的でした。
この後には本格的なディナーが控えていたため、食べ過ぎないよう注意しつつ、プールサイドで催されるジャズの生演奏の時間に合わせてラウンジを後にしました。心地よい音楽に耳を傾けながら爽やかなノンアルコールカクテルを嗜む時間は、特別な夜の始まりにふさわしい贅沢なひとときとなりました。

鉄板焼 泉崎
続いてディナーのためにホテルの地下へと降り、「鉄板焼 泉崎」へ。沖縄県内のホテルレストランとして唯一、神戸牛の正式登録を受けている同店では、極上のもとぶ牛や石垣牛など、誇り高き地元のブランド和牛を堪能することができます。
最高峰の和牛に加え、コース仕立てのメニューには泉崎キャビア、甘みと旨味が凝縮された新鮮な伊勢海老、そして絶品のマンゴーデザートなどが並びました。極上の料理の数々は、フランス産を中心とした豊富なワインリストから厳選されたグラスワインとともに楽しむことができます。
しかし「鉄板焼 泉崎」での食事は、単に美食を味わうことにとどまりません。最高峰の料理であると同時に、それは五感で楽しむ没入型のパフォーマンスでもあります。目の前のカウンター越しに、シェフたちが冴え渡る包丁さばき、緻密な火入れ技術、そして絶妙なタイミングで立ち上る炎の演出を披露し、ディナーを忘れがたい食のエンターテインメントへと昇華させてくれます。

泡盛の酒蔵と首里城
翌朝は再び朝のプールでひと泳ぎし、クラブラウンジで心おどる朝食を味わった後、日本最古の蒸留酒である泡盛の製造工程を学ぶべく「新里酒造」へと向かいました。何世代にもわたって継承されてきた伝統的な製法を目の当たりにし、深く感銘を受けました。
当初の予定では、午後はバーベキューとシュノーケリングを楽しむクルージングに出かける予定でしたが、接近中の台風の影響により予定を変更。代わりに、かつて琉球王国の居城であり、沖縄で最も重要な歴史的ランドマークの一つである「首里城」へと足を延ばしました。
2019年の火災により正殿を含む9つの建造物が焼失するという凄惨な悲劇に見舞われましたが、城郭の散策は非常に意義深い体験となりました。着々と進む復元工事の様子は、歴史が再び蘇っていく息吹を間近で感じさせてくれます。慎重かつ丁寧に歴史が再建されていく姿を目にできたことは、今回の旅のかけがえのない思い出となりました。
サンゴ染めの職人技
首里城からほど近い場所にある「首里琉染」は、1970年代に建てられた印象的な合掌造りの建物で、化石化したサンゴの断面を用いて生地に自然な文様を映し出す「サンゴ染め」のワークショップを体験できます。この独特な染色技法を体験できるのは世界でもここだけです。
風呂敷、ハンカチ、Tシャツ、トートバッグの中から好きなキャンバスを選び、たんぽを使って基本の4色の染料をのせていきます。私は風呂敷を選び、実用的でありながら沖縄の思い出をいつまでも手元に残せる、世界に一つだけのハンドメイドのお土産を完成させました。
その後、車でわずか20分ほどでホテルへと戻り、サッと汗を流してからレストラン「プランタン」でディナーを堪能。地元の郷土料理が豊富に揃うブッフェスタイルで、なかでも締めくくりに味わったブルーシールアイスクリームは、まさに沖縄のバカンスの味そのものでした。
ジャズとカクテルに酔いしれる夜
ディナーの後は、音楽とカクテルを愉しむために「Jazz Bar Swing Okinawa」へ繰り出しました。親密で落ち着いた雰囲気の店内にはヤマハのグランドピアノが鎮座し、高名なジャズピアニストの櫻井萌氏やゲストアーティストたちが、リラックスした空気感の中で情熱的なライブセッションを定期的に繰り広げています。
クラシカルなカクテルからプレミアムな国産ウイスキー、地域にインスパイアされた創作ドリンクまで洗練されたドリンクメニューが揃い、上質なスナックとともに堪能できます。天井一面に描かれた地元の新進気鋭アーティスト・大城清太氏による点描画の龍の壁画が、空間に圧倒的な芸術的アクセントを加えています。
一日の締めくくりとしてクラブラウンジで最後のグラスを傾けながら、思い出深い滞在を振り返りました。有名なビーチのその先にある沖縄の魅力に触れたい旅行者にとって、沖縄ハーバービューホテルは、この島の豊かな文化、歴史、そして美食を探求するための完璧な拠点となってくれるはずです。
沖縄ハーバービューホテルの詳細についてはこちらをご覧ください。
この記事は、Matthew Hernonによる英語の原文を翻訳・編集したものです。