本とコーヒーの相性は抜群です。あまりにも完璧すぎて、これに匹敵する組み合わせを思いつくのに随分と時間がかかってしまったほどです。映画とポップコーン、といったところでしょうか? とはいえ、カフェに本を持ち込みさえすれば、どこでも読書は楽しめます。しかし、ブックカフェとなると少し話は別です。東京で素敵なブックカフェを探すにあたり、私たちは2つの基準を設けました。1つは、購入またはレンタルできる本に囲まれていること。もう1つは、淹れたての美味しいコーヒーが注文できることです。一言で言えば、本屋や図書館の中でコーヒーをすする、あの特別な体験ができる場所です。
当然ながら、私たちはまず東京の本の街である神保町周辺から探し始めました。伝統的な深煎りコーヒーと、新刊・古書を扱う書店が立ち並ぶ街として知られる神保町からは、いくつかの素晴らしいブックカフェが見つかりました。さらに探索の足を伸ばし、東京のモンマルトルとも評される神楽坂や、常に活気あふれる新宿、渋谷エリアへ。それでは、私たちが巡り合った最高の東京のブックカフェをご紹介します。
神保町ブックセンター
神保町ブックセンターの壁には、9,000冊もの本がずらりと並んでいます。ソファやクッションは心地よく、電源が完備されたカウンター席は作業にとても便利です。ノートパソコンでの作業や読書はもちろん、ただコーヒーを飲んでリラックスするのも大歓迎。広々とした店内には軽快なジャズが流れ、心地よい雰囲気が漂っています。カフェスペースのほか、定期的にリモートワークをする方向けに、別エリアでオフィスやデスクのレンタルオプションも用意されています。
読書を楽しむのはもちろんですが、コーヒーと雰囲気を楽しむだけでも、決して期待を裏切られることはありません。神保町ブックセンターでは、極上の深煎りコーヒーをはじめ、サンドイッチやカレーなどのフードも提供しています。1950年代のレトロな本を模したメニューを開けば、深煎りから軽めの焙煎まで様々なブレンドやドリンクが並び、コーヒー愛好家も納得の品揃えです。
ブックハウスカフェ
2017年にオープンしたこのカフェは、1902年創業の歴史ある「北沢書店」の一角にあります。今日に至るまで、同店は稀少本や古書の街として知られており、店の外には国際古書籍商連盟(ILAB)の会員証が誇らしげに掲げられています。また、洋書を豊富に取り揃えていることや、翻訳家や作家たちの国際的なコミュニティによるイベントが開催される、開かれた空間としても親しまれています。
ブックハウスカフェは特に児童書に力を入れており、約10,000冊の絵本を取り揃えています。子どもたちが遊べるスペースがあるほか、奥のギャリアルームでは絵本の原画展やアート作品の展示も行われています。訪れた人々は、淹れたてのコーヒーと一緒にケーキやパイを味わうことができます。しっかりとした食事を楽しみたい方向けに、カレーやパスタ、サンドイッチなども用意されています。
ボーナス特典:最近、ブックハウスカフェの隣に「BOOK HOTEL 神保町」がオープンしました。館内にライブラリーを備えた小さなホテルで、まさにこの本の街ならではの雰囲気を存分に満喫できます。
かもめブックス
WEEKENDERS COFFEE、かもめブックス、そしてondo galleryが手を取り合い、本とコーヒーとアートが融合した空間を作り上げました。そのコンセプトは店名がそのまま体現しています。このカフェは神楽坂にあり、隈研吾氏が設計した「la kagū(ラカグ)」のちょうど真向かいに位置しています。店内は天井から床まで届く大きな窓から通りをイン、明るい光が差し込みます。外に設置された数席のテーブルは、行き交う人々を眺めながら過ごすのに最適です。奥のギャラリーでは、常に何かしらのアートが展示されています。WEEKENDERS COFFEEが提供する、挽きたて淹れたてのコーヒーはもちろん、メニューにはターメリックラテやエスプレッソウイスキーといった驚きの創作ドリンクも並びます。
洗練されたロケーション、優雅なクラシック音楽、そして質の高い浅煎りのエスプレッソもさることながら、ここは読書に没頭するのに最高の場所です。自分の本を持ち込むことも、本棚に並ぶ厳選された本や雑誌を購入して読むこともできます。
BUNDAN Coffee & Beer
駒場にある日本近代文学館内に入っているこの小さなカフェは、まさに隠れた名店です(とはいえ、堂々と佇んではいるのですが)。テラス席ではいくつかのテーブルが心地よい陽光を浴びており、店内に入ると、座席やソファが本棚に囲まれています。貴重な古書を自由に手に取ることができ、少し複雑な漢字を読み解くための虫眼鏡まで用意されています。心地よいアンビエントミュージック、アクセントランプ、そして温かいスタッフが、隠れ家のような落ち着いた雰囲気をより一層引き立てています。いつまでもここにいたくなる居心地の良さですが、閉店時間が早く、90分の時間制限が設けられています。しかし、その90分は読書をしたり、語り合ったり、美味しいコーヒーを堪能したりするだけで、あっという間に満たされるはずです。
ここで提供されるコーヒーは、東京の伝説的な最古の喫茶店である銀座の「カフェーパウリスタ」から仕入れたものです。深くまろやかなマンデリンの「森鴎外」コーヒーから、「芥川」ブレンド、「寺山修司」ブレンドにいたるまで、メニューのすべてが書籍や特定の作家からインスピレーションを得ています。フードメニューをいくつか挙げるだけでも、村上春樹氏の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をイメージした朝食セット、シャーロック・ホームズの物語に登場するサーモンパイ、そしてシェイクスピアの『マクベス』を表現したスコーンなどがあります。シェイクスピアのような血生臭い話はさておき、このスコーンは本当に「死ぬほど美味しい」絶品です。メニューのどれもが美味しく、文学の世界へとクリエイティブに繋がっています。
注意:Google マップを使うと、行き止まりの狭い路地に案内されてしまうことがよくあります。必ず大通り側にある正門の位置を確認して、そこから敷地内に入るようにしてください。BUNDAN Coffee & Beerへは、東門が一番近くて便利です。

Photo courtesy of PR Times
BOOK AND BED TOKYO 新宿
基本的には宿泊施設であるBOOK AND BED TOKYO 新宿は、「図書館の中に暮らし、そこで眠る」という夢を叶えてくれる場所です。ホステルとカプセルホテルが融合したようなスタイルで、本棚の合間にベッドが埋め込まれています。個室のオプションも用意されています。しかし、ここに滞在しなくても、立ち寄りで利用することが可能です。1時間あたり¥700からの時間貸し料金や、手頃なデイタイムプラン(デイパス)が用意されています。日中は読書にふけり、コーヒーを飲み、サンドイッチをかじって過ごし、夜には自分のベッドへ帰っていく、という使い方もできます。
宿泊以外の一般のお客様がふらりと立ち寄れるカフェスペースも併設されています。コーヒーのセレクション自体が、本やネオン輝く新宿の景色と同じくらい、ここを訪れる価値のある理由となっています。「BOOK AND BED TOKYO 新宿」のラウンジは「チャコール(竹炭)」を使ったフードやドリンクに特化しており、ブラックマキアート、ブラックラテ、竹炭パンを使ったサンドイッチなどのメニューが揃っています。もちろん、炭の入っていない通常のドリンクも用意されています。
森の図書室
厳密に言えばカフェではなく、かといって本当の図書館でもないのが、この森の図書室です。図書館とは異なり、心地よい音楽が流れ、お酒や食事も楽しめ、自由におしゃべりをすることができます。無料のWi-Fiや電源が完備された設備を時間単位の料金で利用するシステムのため、コワーキングスペースに最も近いと言えます。さらに、時間料金にはフリードリンクが含まれています。それにもかかわらず、森の図書室がこのリストに名を連ねている理由は、壁一面に天井まで届く本棚が広がっているからです。並んでいる本はどれでも自由に手に取って読むことができ、その多くはマンガが占めています。
渋谷スクランブル交差点から目と鼻の先にある、一見何の変哲もないビルの8階に「森の図書室」はひっそりと隠れています。シンプルな木製の扉の向こうに広がる空間は、まるで秘密の世界へと迷い込んだかのような感覚を与えてくれます。たとえ本がお目当てでなくても、渋谷の絶え間ない喧騒や混沌から逃れるための避難所として最適です。料金も手頃で、温かく迎え入れてくれる雰囲気があり、英語での案内にも一部対応しています。
この記事は、Zoria Petkoskaによる英語の原文を翻訳・編集したものです。