アマンの姉妹ブランドとして世界初となるホテル「ジャヌ東京」は、東京の新たなシンボルである麻布台ヒルズにおいて、ソーシャルウェルネスの拠点としての地位を確立しています。しかし、その開放的なインテリアや広大なスパの先で、同ホテルはより深いストーリーを提唱しています。それは、世界中から訪れる旅行者が日本の文化、他者、そして自分自身と繋がる方法の再定義です。

今年8月、ジャヌ東京は宿泊ゲスト限定の「茶事エクスペリエンス」を開始しました。これは、何世紀もの歴史を持つ日本の伝統的なおもてなしであり、共にその場に存在する時間を分かち合う茶事のコンセプトを、実に現代的なアプローチで再解釈したマルチチャプターの体験型ジャーニーです。

第1章:「飯倉」での美食のプレリュード

伝統的な茶事は単にお茶を飲むだけでなく、軽やかな懐石料理を経て、本格的なお点前へと進んでいきます。ジャヌ東京の「茶事エクスペリエンス」は、洗練された江戸前寿司を提供するホテル内のレストラン「飯倉」から始まります。

ここでは、季節の御膳を囲みます。先付け、向付、焼き物、職人技が光る繊細な握り、そして心を落ち着かせる止め椀で構成された軽やかな全5品コースです。この料理は舌を喜ばせると同時に、慌ただしい現代人の心をそっとほぐし、都心の目まぐるしい喧騒から客を解放しながら、感情的・社交的な繋がりを育む舞台を整えてくれます。

第2章:「大橋茶寮」への境界を越えて

お食事の後は、ジャヌ東京から少し歩いて、近代数寄屋建築の巨匠・木村清兵衛によって1947年に建てられた国の登録有形文化財「大橋茶寮」へと移動します。伝説的な茶室である大橋茶寮は、通常は一般公開されていない特別な空間です。

木製の門をくぐると、客は苔のむした美しい露地を進みます。中央の庭園を四方から囲むように茶室が配置され、外界の俗世と内部の神聖な静寂を意図的に隔てるよう設計された聖域となっています。優雅で落ち着いたその空間には、何世代にもわたって茶の湯の真髄を大切に守り続けてきた独特の静けさが漂っています。

第3章:「茶煙」の世界

大橋茶寮の静かな空間の中で、この体験の最も革新的で五感を刺激するクライマックス「茶煙」が明かされます。これは、京都の瞑想部屋「落散」を拠点とするアートコレクティブ「Ochill」とのコラボレーションにより企画され、カルチャースタジオ「Mucha Kucha」がプロデュースしたセッションです。

従来のように煎茶を「飲む」のではなく、ゲストは水タバコのパイプを使用して炭の上で純粋な日本の緑茶葉を加熱する、ニコチンフリーの儀式的な吸入体験「茶香」を体験します。特注の竹製吸入器を通して吸い込む蒸気は、部屋全体を繊細で自然な香りの雲で包み込みます。

この体験中、香りはアンビエントミュージックのようにしなやかに変化していきます。初新芽のフレッシュで青々としたノートから始まり、ほうじ茶の香ばしく心地よい温かみへと深まり、最後は部屋に漂う甘く瞑想的な余韻へと落ち着いていきます。

この五感の浴槽は、文字通り「お茶に酔う」ような心地よい浮遊感と安らぎをもたらす茶酔いと呼ばれる感覚を引き起こします。

このコンセプトは、Ochillが掲げる「well-down」の哲学に基づいています。西洋のウェルネスが「well-being」を強調するのに対し、Ochillは社会的プレッシャーを削ぎ落とし、過剰に刺激された世界から減速して、飾り気のない本来の自分に心地よさを感じる芸術としての「well-down」を提案しています。これは「足るを知る」といった古典的な禅の教えに深く根ざしています。

魂のための現代的なお茶会

茶香セッションの後は、伝統的なお抹茶と季節の和菓子で儀式が締めくくられ、ゲストは静かで親密なお茶会とともにその余韻を味わうことができます。

ジャヌ東京の「茶事エクスペリエンス」は、忘れがたい何かをもたらしてくれます。それは、五感を刺激し、超大都市である麻布台ヒルズから歴史ある大橋茶寮へとタイムスリップさせるような、意図的な静寂の一時です。伝統的な茶の湯のおもてなしの魂に敬意を払いながら、現代的なイノベーションとソーシャルウェルネスを大胆に織り交ぜることで、今の東京を真に体験することの意味を再定義しています。

体験前に知っておくべきこと

  • 開始日:2026年8月1日より提供開始
  • 料金:80,000円(税・サービス料込/2名様料金)
  • 対象:ジャヌ東京ご宿泊ゲスト限定(コンシェルジュ経由で要予約)
  • 含まれるもの:「飯倉」での日本酒ペアリング付き季節の御膳、「大橋茶寮」での茶香セッションおよびお抹茶体験
  • 事前予約:手配期間についてはコンシェルジュへ直接ご確認ください。

この記事は、Alina Joan Itoによる英語の原文を翻訳・編集したものです。

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