京都のイメージとして定着しつつある「観光客による混雑」は、Instagramなどで有名な一部のスポットに人気が集中していることが原因です。伏見稲荷大社、二寧坂、金閣寺といったフォトジェニックな場所は間違いなく美しいですが、今や激しい混雑と切っても切れない関係になっています。

しかし、こうした定番ルートから少し外れるだけで、豊かな文化と物語を持つ何百もの寺院や神社が存在します。ここでは、次回の京都旅行でぜひ訪れてほしい、あまり知られていない寺院や神社をいくつかご紹介します。

alternative less crowded temples and shrines in kyoto

法輪寺

円町駅近くの閑静な住宅街に位置する法輪寺は、日本全国から集められた8,000体以上の達磨大師像があることから、「だるま寺」として親しまれています。達磨は不撓不屈と開運の象徴であり、境内にはこの縁起の良い人形の絵画や彫刻、彫り物がいたるところにあります。

屋外の達磨堂にはあらゆる形や大きさの達磨が並んでいるほか、天井には禅宗の開祖であり達磨のモデルとなった菩提達磨の印象的な絵が描かれています。これは著名な画家、樋口文勝によるものです。境内と達磨堂は無料で拝観できますが、衆聖堂内にある禅庭や広大な達磨コレクションを見学するには300円の拝観料が必要です。

参拝後は、すぐ近くにある ○△□乃徳に立ち寄ってみてください。オーナーの洋子さんは、海外からの旅行者に京都のユニークな文化を伝えるのが大好きなフレンドリーな方です(彼女が作るたまごサンドイッチは絶品です)。

祇王寺

嵐山の奥まった場所にひっそりと佇む祇王寺は、美しい苔庭、控えめな草庵、そして小さな竹林が神秘的な雰囲気を醸し出す静かな寺院です。この寺は『平家物語』に登場する悲恋の物語ゆかりの地として知られています。平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が、心変わりによって去り、母や妹とともに尼となってここで余生を過ごしたと言い伝えられています。

四季折々の美しさがありますが、特に秋、赤い楓の葉がふかふかの苔の絨毯に映える景色は格別です。

あだし野念仏寺の竹林

嵐山の竹林の小径は京都観光の必須スポットとされていますが、SNSで話題になって以来、人混みを避けて訪れるのは困難です。そこから徒歩20分ほど、情緒ある嵯峨鳥居本伝統的建造物群保存地区を進んだ先に、深い歴史を持ち、(人によっては本家より)美しいとされる竹林を有する寺院があります。

あだし野念仏寺は、8世紀頃に弘法大師空海によって開かれました。境内には、身寄りのない人々の霊を弔うための8,000体以上の石塔や石仏が並んでいます。

寺の奥にある竹林は静かで絵になります。写真撮影も可能ですが、亡くなった方々への敬意を払うため、撮影禁止の場所もあるので看板に注意してください。

alternative less crowded temples and shrines in kyoto

愛宕念仏寺

あだし野念仏寺から徒歩10分ほどの場所にあるのが、1,200体の個性豊かな「羅漢」像で知られる愛宕念仏寺です。これらの像は1980年代の寺の再興プロジェクトの一環として、参拝者やアーティストの手によって一体ずつ彫られたもので、それぞれ表情やポーズが異なります。

嵐山の中心部から少し離れているため、人混みも少なく、京都での静かな瞑想体験に最適です。

alternative less crowded temples and shrines in kyoto

妙心寺 退蔵院

妙心寺 退蔵院は、妙心寺山内にある約50の塔頭の一つで、最も人気のある寺院の一つです。16世紀に狩野元信によって造られた枯山水庭園と、豊かな植物と池が美しい余香苑の2つの庭園を楽しめます。

しかし、この寺の最大の見どころは、日本国宝である「瓢鮎図(ひょうねんず)」です。作者の如拙は日本水墨画の祖とされ、この作品は彼の最高傑作と言われています。

寺院では、座禅体験や茶道体験、精進料理のランチなどのツアーやプログラムも提供されており、公式サイトから予約可能です。それにもかかわらず比較的空いており、真の穴場と言えるでしょう。

銀閣寺

多くの観光客が豪華な金閣寺へ向かう一方で、京都には「銀閣寺」こと東山慈照寺もあります。しかし、周知の通り銀閣寺は銀色ではありません。15世紀に将軍によって建てられた際、銀箔を貼る計画もありましたが実現しませんでした。その代わり、派手さはないものの、わびさびの精神を体現した古雅な気品が漂っています。

私が京都で訪れた寺院の中でも、銀閣寺の庭園は特に美しいものの一つです。広大な銀沙灘、季節の草花に囲まれた苔、小さな滝や石橋。月を待つための台とされる神秘的な砂の造形「向月台」も見逃せません。

銀閣寺は「哲学の道」の起点でもあります。東山の麓にある小さな寺院や神社を通り、南禅寺まで続く穏やかな散歩道です。途中で法然院、安楽寺、大豊神社に立ち寄るのがおすすめです。

alternative less crowded temples and shrines in kyoto

龍岸寺

京都駅からほど近い場所に、現代テクノロジーを用いて仏教の教えを再解釈している寺院があります。2018年11月に披露された注目すべきプロジェクトの一つが、法要でのドローンの活用です。

龍岸寺の池口龍法住持は、仏師の三浦耀山氏と協力して「ドローン仏」を制作しました。小型ドローンの上に3D造形の仏様を乗せ、極楽浄土からお迎えに来る様子を表現しています。

この寺院は現代文化や革新を積極的に取り入れており、哲学メイドカフェ体験や、ガチャガチャで購入できる仏具なども提供しています。これらのイベントは年数回しか行われないものもありますが、ぜひ立ち寄って革新的な試みを応援してみてください。