新宿駅でゴミ箱を探すのが、(おそらく)少しだけ楽になりました。9月8日より、JR東日本は駅の地下コンコース内において移動式ゴミ箱ロボットの巡回を開始。東口、西口、中央東口、中央西口の各改札間をあらかじめプログラムされたルートに沿って走行しています。箱型の車体には大きなアニメ調の目が描かれ、JRの路線カラーに彩られた外装の側面には、JR新宿駅のマスコットキャラクター「しんじゅくま」があしらわれています。乗客は上部の投入口から一般ゴミやペットボトルを捨てることができ、ゴミがいっぱいになるとロボットは自力で駅のゴミ集積場まで戻る仕組みになっています。

自らやって来るゴミ箱

このロボットは11月20日までの平日、10:00から17:00の間、地下1階の改札内コンコースを巡回します。既存の固定式ゴミ箱も撤去されずそのまま設置されています。というのも、JR東日本は現時点で固定ゴミ箱の置き換えを狙っているわけではなく、「ゴミ箱自体が移動することにどのようなメリットがあるのか」を検証することを主な目的としているためです。

考えられる利点の一つは、実にシンプルです。現在、駅スタッフは固定ゴミ箱からのゴミ回収を1日に10回以上行っています。理論上、ロボットが自力で回収場所まで戻ってくれればその作業負担を軽減できると同時に、乗客にとってもゴミ箱を見つけやすくなります。実証実験の初日、日本テレビの取材では、立ち止まって写真を撮ったり実際に利用したりする乗客の姿が映し出されました。スペインから訪れた観光客は、来日して最初の5日間はゴミ箱を探すのに苦労したが、このゴミ箱は駅の中を動いて向かってくるため見つけやすかったと語っていました。

また、JR東日本は巡回中にロボットにアナウンスをさせることも検討しています。新宿駅の駅長は記者団に対し、既存のゴミ箱がどこにあるのか乗客が必ずしも把握できていない現状があると明かしました。

Photo: Keith Chan

世界有数の過密駅・新宿でのストレステスト

より難しい懸念は、そもそも混雑する新宿駅構内をゴミ箱が移動すべきなのかという点です。2024年度のJR東日本における1日平均乗車人員は666,809人で、同社の全路線ネットワークの中で最も多い数値を記録しています。しかもこの数字には、新宿駅に到着する降車客や、同駅に乗り入れる私鉄・地下鉄の利用者は含まれていません。ラッシュ時間帯にこの駅を通り抜けようとしたことがある人なら誰でも、開けていたはずの通路がいかに一瞬で人で埋まるかを知っているはずです。

だからこそ、新宿駅での実施は一種の過酷な「ストレステスト」と言えます。JR東日本は、コンコースが混雑した際にロボットがいかに安全に走行できるか、そして乗客の移動の妨げにならないかを検証するとしています。スタッフの階段移動の手間を省けたとしても、何百人もの通勤客が電車に向かう途中でロボットを避けなければならないのだとしたら、実用性は下がってしまいます。

このアイデア自体は、過去にもテストされたことがあります。2023年、JR東日本は高輪ゲートウェイシティの開発に向けた技術をお披露目するイベント「Playable Week」期間中、高輪ゲートウェイ駅にて移動式ゴミ箱ロボットの実証実験を3日間実施しました。当時は清掃ロボットや案内ロボットとともに登場し、将来的に人々が公共空間で自走マシンとどのように共存していくかを示す未来のデモンストレーションとして披露されました。

それから3年が経ち、実験の舞台はショールーム的な未来の展示場から、よりカオスでコントロールの効かない新宿のリアルな現実へと移りました。今回は、ロボットを見に来たわけではなく、ただコーヒーカップを捨てる場所を探しているかもしれない大勢の通勤客に囲まれながら、2ヶ月以上にわたって走行が続けられます。

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この記事は、Wakaba Otoによる英語の原文を翻訳・編集したものです。