2026年の日本映画界は、国内のヒットに留まらず、海外へもその影響力を大きく広げる可能性を秘めています。アニメやフランチャイズ作品が文化の主流である一方、今年は国際的な訴求力を持つ実写映画や大型プロジェクトも充実しています。映画批評家からカジュアルな映画ファンまで、今年注目しておくべき日本映画のラインナップをご紹介します。

ルックバック 

公開日:2026年(日付未定)
是枝裕和監督が手掛ける『ルックバック』は、藤本タツキの読み切り漫画の実写化作品であり、今年最も期待されている日本映画の一つです。漫画制作への情熱で結ばれた二人の少女が、ライバル意識や深い喪失感と向き合う力強い成長物語です。世界的に評価の高い是枝監督の作品とあって、主要映画祭での注目は間違いなく、日本の映画館を越えて広く世界に羽ばたく一作となるでしょう。

恋愛裁判

公開日:2026年1月23日
鋭い社会性を備えたドラマ『恋愛裁判』は、日本のアイドル業界に切り込んだ作品です。厳しい「恋愛禁止規定」に違反したとして事務所から訴えられた若き女性アイドルを中心に描かれます。法廷劇でありながら文化批評的な側面も持ち、日本の芸能界における個人の自律性や名声、組織による管理についての議論を呼び起こす社会派作品です。

教場 Reunion/Requiem

公開日:2026年2月20日
『教場:Requiem』は、高い人気を誇る「教場」シリーズの劇場版完結編です。2部構成のフィナーレの後半として描かれ、前半の『教場:Reunion』は2026年1月1日にNetflixで世界配信。そして後半の『Requiem』が2月に劇場公開されます。木村拓哉演じる冷徹な警察学校教官・風間公親のもと、精神的・肉体的な限界まで追い詰められる訓練生たちの過酷な最終章が描かれます。

ほどなく、お別れです

公開日:2026年2月6日
静かな感動を呼ぶ人間ドラマ『ほどなく、お別れです』は、葬儀ディレクターとして働く若い女性が、家族の最後のお別れを助ける姿を描いています。静かな演出で、死、尊厳、そして慈愛といったテーマを、世界中の誰もが共感できる形で深く掘り下げています。

パリに咲くエトワール

公開日:2026年3月13日
1912年のフランスを舞台にした『パリに咲くエトワール』は、ベル・エポックの絶頂期にある異国の街で夢を追う二人の日本人少女を描いています。結婚を期待される環境に葛藤する画家の卵・フジコと、バレエに魅せられた侍の家系のナギナタの天才・千鶴。偶然再会した二人が、偏見や野心に立ち向かいながら互いを支え合います。

監督は谷口悟朗(『ONE PIECE FILM RED』)、キャラクターデザインに近藤勝也(『魔女の宅急便』『崖の上のポニョ』)、脚本に吉田玲子(『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』)と、豪華なクリエイティブチームが集結しており、アニメファンやジブリファンからの熱い注目を集めています。

花緑青が明ける日に

公開日:2026年3月6日
『花緑青が明ける日に』は、『君の名は。』や『言の葉の庭』への参加で知られる四宮義俊監督によるアニメーション長編映画です。2011年の東日本大震災を彷彿とさせる災害後の風景を舞台に、閉鎖の危機に瀕した花火工場を軸に生きる若者たちの姿を描き、喪失、再生、そして自己発見というテーマを追求しています。

キングダム 

公開日:2026年
壮大な歴史叙事詩が続く『キングダム 』は、大迫力の合戦シーンと政治的な駆け引きを再びスクリーンに届けます。日本国内で絶大な人気を誇る原作をベースにしながら、その映画としての野心的なスケールは、歴史スペクタクルやアクション映画ファンを中心に海外からも注目を集めています。

SAKAMOTO DAYS (サカモトデイズ)

公開日:2026年4月29日
ゴールデンウィークに公開される『SAKAMOTO DAYS』実写版は、アクション、コメディ、そして人間ドラマを融合させた作品です。引退した伝説の殺し屋が、再び暴力の世界へと引き戻されていく姿を描いています。

劇場版 ちいかわ 人魚の島のひみつ

公開日:2026年夏
愛すべき「ちいかわ」の世界がスクリーンへ。コミカルでありながら、時折見せる意外なまでのダークなストーリー展開と、キャラクターの可愛らしい魅力が詰まった本作。日本での爆発的な人気に加え、海外でもファンが急増中です。

GROTESQQQUE -グロテスク-

公開日:2026年
アニメーターの錦織敦史氏とアニメ制作スタジオ・CloverWorksによる実験的なアンソロジー映画『GROTESQQQUE -グロテスク-』は、シュールなビジュアルとダークな想像力に満ちたストーリーテリングで、従来の作品とは一線を画しています。その大胆な芸術的アプローチは、カルト的な人気を呼ぶ可能性を秘めています。

劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編

公開日:2026年2月27日
「転スラ」劇場版第2弾は、原作者・伏瀬氏監修の完全オリジナルストーリー。舞台を海辺へと移し、新たな大規模な対立が描かれます。エイトビット制作による本作は、よりスケールアップしたファンタジーとして描かれ、日本公開に合わせCrunchyrollによる世界展開も予定されています。

ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城

公開日:2026年2月27日
もはや国民的行事とも言える「ドラえもん」映画の45作目は、海底を舞台にした冒険です。ファミリー層向けでありながら、その世界的な知名度により、アジアを中心に海外からも変わらぬ関心を集めています。

番外編:2026年も引き続き注目したい2025年の名作

国宝

日本国内で社会現象となった壮大な歌舞伎ドラマ『国宝』。豪華な演出とともに、伝統芸能に生きる者たちの野心や継承を描いた本作は、最近では海外でも人気が高まっています。

10Dance

Netflixで世界配信された『10Dance』は、ロマンスと競技ダンスを融合させ、人気俳優たちのカリスマ的な演技が話題となりました。人気漫画を原作とした親しみやすさと躍動感により、ダンスコミュニティや日本国外の広い層に届いています。

旅と日々

ロカルノ映画祭で金豹賞を受賞した本作は、近年で最も評価の高い日本映画の一つです。静かで思索的なトーンが、世界のミニシアター系ファンを魅了し続けています。

レンタル・ファミリー

HIKARI監督による『レンタル・ファミリー』は、2025年末の公開以来、国際的な注目を集め続けています。日本の「家族代行サービス」をモチーフに、ブレンダン・フレイザー演じる東京在住の米国人俳優が巻き込まれる人間模様を描いています。